お米という漢字の由来は八十八の手間からできている?実は知らないお米の作り方!
こんにちは、新潟産こしひかりHIBARIの吉田です。
「米」という字は「八十八」という文字からつくられたといわれています。お米ができるまでには88回もの手間がかかる、という意味です。
昔に比べて今は便利な機械もあるので、米作りも早く楽にできるようになりました。
それでも、イネを育ててお米を収穫するまでには、たくさんの手間がかかります。今回はお米ができるまでの“手間”お米ができるまでの作業をいくつか実際の自社の田んぼで撮影した写真も添えてご紹介します!
4月、農作業の始まり
田んぼの土作り
「田起こし」
冬の間眠っていた硬くなった田んぼの土を掘り起こし、空気をませ合わせることで柔らかい土にします。生えていた雑草も一緒に混ぜ合わせることで雑草を抑える効果もあります。肥料と混ぜて栄養がたっぷり入った田んぼを作る作業です。
「畦(あぜ)塗り」
一年を通して使った田んぼは、もぐらやオケラが穴を開いてしまいます。そのまま穴を放ってしまうと田んぼの水が外に漏れてしまいます。
「代(しろ)かき」
水を入れて田んぼを均一にし、土を柔らかくして苗の根が張りやすいようにする作業です。代かきをすることで田んぼ一面が鏡みたいに平らになりとても綺麗な景色を作り上げます。
種・苗の準備
お米は基本的に種を直接田んぼにまくのではなく、別の場所で種から苗まで育ててから田んぼに植えつけます。
まずは、良い種もみを選別し、種もみには病原菌がついている可能性があるので、薬液やお湯に浸けて消毒しなくてはなりません。消毒後は、種からわずかに芽と幼が生えた状態にしたら植えるタイミングです。
みんな総出で機械を使い、種もみを育苗箱に植える作業をすじまきと言います。その後芽が出て大きくなるまで育苗箱で稲の苗を育てます。
苗をつくる場所は、以前は水田などの苗代がほとんどでしたが、最近は苗を寒さから守るため、パイプハウスで育苗することが多くなりました。
田植えをしたらすぐ根を張らすことができる丈夫な苗づくりが大切となります。
丈夫な苗に仕上げるためには
・1枚の育苗箱にまく種もみの量を多くしすぎない。
・育苗期間の温度管理を適切にする(10℃から25℃程度)。
・適切な水管理を行うことなどが必要です。
5月、いよいよ植え付け
田植え
苗の根が絡み合って植え付けやすい状態になったら、田植え機で苗を植えていきます。昔はみんなで田んぼに入り、手で植えていた作業でしたが、現在では田植え機の登場により一気に苗を植えることが可能になりました。だいたい2〜3本を一つとし、1坪あたり50〜70株となるように植えていきます。
管理と除草
稲はまずどんどん「分げつ」で茎の数を増やしていき、幼穂ができる頃になると分げつの発生が止まり、伸び始めるという成長の仕方です。この生育期には、雑草を除草したり、病害虫を防いだりする管理もしなくてはなりません。
効果的な除草の方法
・除草剤を使い雑草を枯らす方法
・田んぼを水でいっぱいの状態にし、雑草が発生しにくくする方法
・アイガモやヤギを放して雑草を食べさせる方法
・手作業で抜いたり、除草機で表土を掻き回して雑草を浮かせたりする方法
追肥と水抜き
稲の生育状況に応じて、タイミングをみながら肥料を与えていく必要があります。また、生育時期に応じて田んぼに水を入れたり引いたりし、深さを調整する水の管理も重要です。
たまに耳にする「中干し」も夏の暑い盛りに田んぼの水を抜いて、土にヒビが入るまで乾かす作業で稲の成長を調節するために必要な作業です。
収穫・乾燥
田んぼがしっかり乾いたら、いざコンバインで刈り取りです!
今年のお米はどうなっているのか緊張の一瞬ですね!
コンバインで収穫されたお米は、乾燥機に入れて一定の水分なるまで乾燥させます。
乾燥されたお米から籾摺り機で籾殻を取り除き、玄米にします。
玄米を選別機にかけて、小さな粒の玄米をふるい落とします。
選別された玄米は、さらに色彩選別機にかけてカメ虫被害米などの見た目の悪いお米を取り除きます。
これでようやく、お米(玄米)が出来上がりです。
手間がお米を美味しくする
この他にも水の通路を作る溝きりを行ったり、秋冬の期間に土の準備をしたりお米を作るための手間は多くあります。その中でも美味しくお米を作ることは、より細かい管理が必要です。
皆さんもぜひ、生活している近くの田んぼを観察してみてください、お米がどのように作られているか、ちょっとでもお米作りを身近に感じていただけたらと思います。
今年も美味しい新米が食べらるのが今から楽しみですね!
サーファーズセレクトでは、手間を惜しまずお米を作っています。
廃棄されるはずの魚のアラやカニ・エビ殻、海藻をリサイクルした100%の肥料で使用したお米を育てています。
この肥料を使うことで、赤潮の発生を抑え環境面にも配慮し、根から直接吸収されるアミノ酸態窒素が田んぼと稲を健康な状態へ導いています。
その他にも農薬や化学肥料に頼りすぎない米づくりを実現しています。