自然の摂理を利用した農薬

こんにちは、新潟産こしひかりHIBARIの吉田です。

農作物で使われる農薬、どんなものがあり、どういった効果、影響があるのか、今回農薬について解説していきたいと思います。

農業で使われる農薬とは

農薬とは、農作物や観賞用植物など人が育てている植物に発生する害虫や病気を退治したり、雑草を除いたりするために使われる薬剤などのことです。

さまざまな農薬の種類

・実や葉っぱなどに悪さをする害虫を殺す殺虫剤
・病気にするカビや細菌を退治する殺菌剤
・農作物の成長の邪魔をする雑草を除く除草剤
・ネズミを退治する殺そ剤などがあります

その他農作物の成長を助ける成長促進剤など、殺す目的ではなく使用する農薬もあり、化学農薬だけでなく、微生物や天敵昆虫などを使用した生物農薬も農薬に含まれます。

メリット

・農薬を計画的に使用することで、農作業の軽減や広い土地での効率的な栽培導入が可能になる。
・病害虫による被害を予防や突発的な被害の発生も的確に対処でき、収穫量も変動を最小限に抑えられる。
・病害虫の被害抑制、成長促進をすることで見た目の綺麗さ、規格の揃った品質の安定した商品を供給することができる。

デメリット

生産者、消費者の身体に及ぼす可能性

・農薬使用者が農薬に触れたり、吸引したりすることによる健康への影響
・残留農薬による消費者の健康への影響
残留農薬とは・・・使用した農薬が野菜の表面などに残った状態を言います。

環境へ及ぼす可能性

・使用した農作物への過度な散布により薬害の発生
・農薬を含む水が流出し環境へ及ぼす影響
・農薬使用時に飛散することで近くの農作物、生物、住宅への農薬

Red tide causes fish to wash up dead on Delnor-Wiggins Pass State Park beach in Naples, Florida

農薬を使うと起こること

農薬は散布されて作用を発揮した後、すぐに無くなるものではありません。
作物に付着したままであったり、土壌や大気、河川等に流れ出たりします。
その結果、環境が汚染され、多種多様な生物が生存する生態系は破壊されてしまいます。

また、農薬が付着した作物や、その作物をエサとして育った家畜の肉やミルクを通して、農薬が人の口に入り、健康を害することが考えられます。
農薬の使用方法を守って使われている場合はこの残留基準を超えることはまずありませんが、もし何らかの理由で使用方法が守られなかった時、安全の保証は出来かねるのではないのでしょうか。

環境にいい農薬もある?!

生物農薬

生物農薬とは、「有害生物の防除に利用される、拮抗微生物、植物病原微生物、昆虫病原微生物、昆虫寄生性線虫、寄生虫あるいは捕食性昆虫などの生物的防除資材」と定められています。農薬の有効成分として、微生物や昆虫などを生きた状態で製品化したものです。
天敵となる昆虫や、線虫、微生物を使い、害虫を駆除するものです。
例えば、アブラムシの天敵がてんとう虫というのは、有名かもしれません。
そのように、天敵と呼ばれる生き物を使うため、環境へ害を及ぼすことはありません。

最近では微生物由来で作られた農薬なども開発されています。
このように、生物由来の農薬を使うことで、環境にも、人間にもいい農作物の栽培をすることができます。
ぜひこういった環境にいい農業が、広まって欲しいです。